音痴になる2つの原因とその克服方法を分かりやすく解説

音痴

2021/06/08

投稿者: 河野ひかり

音痴になる2つの原因とその克服方法を分かりやすく解説

歌を楽しく歌いたいのに音痴であることが気になると楽しめませんよね。最近は音痴である人のことを「カラハラ」と呼ぶこともあり、音痴に悩んでいる人のなかには克服したいと考えている人もいるでしょう。

そこで今回は音痴になってしまう原因や音痴を克服する方法を解説します。音痴にはさまざまな原因がありますが、トレーニング次第で克服することは可能です。音痴を克服して心から歌が楽しめるようになりましょう!

音痴の人に共通する主な原因

音痴になる原因は一つではなく、主な原因は二つあります。一つずつ理由を見ていきましょう。

原因 1. 音程はわかるけれどそれが表現できない

音痴の人に共通する原因の一つは「音程はわかっているのにその音を表現することができないこと」です。これを運動性音痴と言います。

運動性音痴の人は、自分で音程を外していることに気づいています。音痴の自覚があり気になってカラオケが楽しめない…という人は運動性音痴です。

運動性音痴の人は音を理解する能力は十分にあるのですが、声を出す能力や音を再現する能力が低いため、自分で思っているように音を出すことができません。運動性音痴は3つの種類に分けられます。

1. 音程音痴

歌っているときに曲と自分の出している音が合わない人が音程音痴です。音痴と言われる人の多くはこの音程音痴が当てはまります。

この場合は音を理解しているし、その音を出そうとしているのに思っているのと違う音が出たり、高い声や低い声が出なかったりすることが原因です。

2. リズム音痴

リズム音痴はリズム感がないため、曲のテンポに乗り切れない人のことを言います。そのため音程は合っていても、曲より歌うのが速くなったり遅くなったりして音を外してしまいます。

またリズム感がないことで声に抑揚をつけることができず、棒読みのように歌ってしまう人もこのリズム音痴です。

3. 発声音痴

ほとんどのパートは音程通りに歌えるのに、高音パートや低音パートで喉に力が入って思っている音と違う音が出てしまう人は発声音痴です。

発声音痴は出せる音域が狭いことが原因で起きます。自分が出せる音域以上の音で音を外してしまうので、音域内の音では外さずに歌うことができるのです。

原因 2. そもそも正しい音程がわからない

自分では完璧に歌っているつもりなのに音痴であることを指摘された経験がある人は、「そもそも正しい音程がわからない」ので、音を外してしまいます。音痴である自覚はないのに「音痴だ」と言われたことがある人はこのケースです。これを感覚性音痴と言います。

感覚性音痴の人は音を聞いても正しい音が理解できません。そのため音程やリズムが分からず、自分では正しく歌っているつもりなのに、かなり音を外していることがあります。また日常生活でも人の会話が聞き取りづらいという人もいるようです。

音痴を克服するための練習法

音痴を克服するための練習方法を原因別に解説します。

運動性音痴の場合

運動性音痴の人は正しい音自体は理解しているので、発声やリズム感など原因となっている不足している力を鍛えれば音痴を直すことができます。

音程音痴を改善する練習法

音程音痴を改善する練習法として最適なのは「ハミング(鼻歌)」です。まずはどんな曲でもいいので自分が歌いやすい歌を選びます。この時男性なら男性、女性なら女性で無理なく歌える歌を選んでください。

選んだ曲をしっかり聞いて、曲が流れていなくても無意識に口ずさめるくらい練習します。歌詞は覚えなくてもいいので、メロディーだけ覚えればOKです。

そしてハミングでフルコーラスを奏でてみましょう。ハミングするときは鼻の穴の奥と付け根付近に響かせるようにして歌います。自分で歌えるようになったなと思ったら、スマホを使って録音して、音が合っているか確認しましょう。

ズレているところがあったらまたハミングで修正して練習します。録音して聞いたハミングが正しい音程になっていたら、今後は歌詞を覚えて歌ってみてください。

この練習をすることで自分が聞いている声と周囲に聞こえている声の違いを識別することができます。

リズム音痴を改善する方法

リズム音痴を改善するためには、曲のベースになっているリズムを意識して聴くようにしましょう。

ほとんどの場合はドラム音がベースのリズムです。ドラムの音をしっかり聞いてそれに合わせて手拍子をしたり、声を「ワンツースリーフォー」というように出したりして、拍が完璧に取れる状態を目指します。ある程度拍が取れるようになったら、そのリズムに合わせて体を動かしてみてください。

またリズム音痴は家庭用ゲーム機やスマホのアプリにあるリズムゲームで遊ぶことでも改善が期待できます。リズムゲームは遊んでいるうちにリズム感を養うことができるので、楽しくリズム感をつけることができる方法です。スマホアプリなら無料のゲームもありますので、一度試してみるといいでしょう。

発声音痴を改善する方法

発声音痴を改善するためには音域を広げる必要があります。また音域を広げて安定した声を出すために、まずは腹式呼吸からマスターしましょう。

高音や低音で喉が締め付けられる感覚がある人は、喉声といって喉で歌っている状態です。腹式呼吸でお腹から声を出せるようになって音域が広がると、高音や低音を出しても喉が締め付けられる感覚はありません。

まずはまっすぐ立ってお腹に手を当て、お腹を膨らませながら息を吸い、お腹をへこませながら息を吐きましょう。息を吐くときに「あーーーー」と長めの息を吐き、これがスムーズにできるまで練習します。

これができるようになったら、ピアノやキーボード、スマホのキーボードアプリを使って音階練習をします。まず自分が無理なく出せるドの音を選んで、そこからドレミファソラシドを発生します。高いドまで出したら、ドシラソファミレドで声を出しながら戻りましょう。

それができたら1オクターブずつ上げるか下げるかして、少しずつ音域を広げます。最初は出せない音でも、練習すれば出るようになるので頑張ってみましょう。

感覚性音痴の練習法

感覚性音痴の場合は正しい音を認識するところから始めます。ピアノやキーボード、スマホのキーボードアプリを使って、「ド」と「ミ」の音を出します。ドの方がミより低い音であることを意識してインプットしましょう。

次にスマホの「チューナー」というアプリを使って、自分が声で出したドとミの音が正しいか判断しましょう。地道な練習ですが、これを繰り返すことで音の高さ・低さの概念が身に付きます。

音痴を直すには独学よりレッスンを受けたほうがいい理由

音痴を独学で直す方法は紹介した通りですが、音痴という自覚があると「本当にこれが正しい音なのか?」という疑問を感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

確かに音感がない場合、それが本当に正しいのか判断するのは難しいです。そのため本格的に音痴を直したいなら、スクールでレッスンを受けた方が効率的に克服できます。

またプロはひとりひとりに合った克服方法を指導してくれるので、自分の原因を正確に知って正しい方法で克服を目指すことができるでしょう。

音痴はトレーニング次第で克服できる

音痴であることをコンプレックスに感じている人も諦める必要はありません。きちんとトレーニングをすれば音痴は克服できますから、頑張れば歌を楽しく歌えるようになります。

今回紹介した通り独学でトレーニングする方法もありますが、効率よくできるだけ早く克服したいならスクールでレッスンを受けてみるといいでしょう。

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大阪出身。ビジュアルアーツ専門学校音響芸術学科卒業。

専門学校では、ボイストレーニングのベースとなる音楽理論、作曲理論、楽曲アレンジ、歌の伴奏等で必要なピアノのアレンジ、コードワークなど主に学ぶ。

卒業後、ボイストレーナーとして突き詰めるため、各分野のエキスパートに師事。並行して、ミュージシャンとしても本格始動。舞台やCM・テレビ番組などに楽曲を提供する一方、ボイストレーナーとして大手音楽スクールでレッスンを始める。テレビ番組にもボイストレーナーとして多数出演。
(ピアノ講師としてテレビ番組「お願い!ランキング」にも出演)

主な指導対象生徒は、大手事務所所属アイドル、俳優、舞台役者、声優、タレント、モデル、シンガー、バンドボーカリストから、保育士、僧侶、講演家、学者まで多岐に渡る。

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