ボイストレーナーになるには?3つの方法と必要な資格やスキルを解説
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2024/08/28
「ボイストレーナーって具体的にどんな仕事?」
「ボイストレーナーになるにはどんな方法があるの?」
この記事を読んでいる方のなかには、上記のような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
ボイストレーナーは声や歌唱に関する指導をおこなう仕事で、ボイストレーナーになるには主に3つの方法があります。
今回は、ボイストレーナーになるための方法と必要な資格やスキルについて詳しく解説します。ボイストレーナーに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
ボイストレーナーとは
ボイストレーナーとは、歌手や話し手の発声技術や声の使い方を指導する専門家です。目的に沿った効果的な発声法を教え、パフォーマンスの向上をサポートします。
大きく分けて「発声能力の向上」と「歌唱技術(表現力)の習得」の2つの観点から指導しますが、トレーナーの経歴によって対応できることが異なります。
下記はその一例です。
- 喉や身体のメンテナンス指導
- ライブやレコーディング直前のコンディション向上
- ステージパフォーマンスやダンス
- 弾き語り
- 作詞・作曲
- 音楽理論・発声理論などの講義
このようにボイストレーナーは、発声や歌唱技術を向上させること以外に、普段のメンテナンスをサポートすることもあります。
アスリートを陰で支えるパーソナルトレーナーのようなイメージです。
ボイストレーナーの働き方は、ボイストレーニングのスクールに勤務するか、個人事業主として活動するかの大きく2つです。
安定した集客・収入を求めるのか、トレーナー業以外の活動に重きを置くのかで選択肢が変わってくるでしょう。
ボイストレーナーになるには資格は必要?
ボイストレーナーに公的な資格はありません。だからこそ、実績や学んできたことを重視されます。
ちなみに、民間資格としてはボイストレーナーに関するものもあります。
それらを比較し、自分に合っていると感じるものを受験することもおすすめです。
ボイストレーナーになるには?3つの方法を解説
前の章で解説したように、ボイストレーナーに公的な資格はありません。しかし、発声や歌唱を指導するにあたって、スキルを習得しなければなりません。
ボイストレーナーになるには、大きく以下の3つの方法があります。
- 音楽大学・音楽専門学校で学ぶ
- ボイトレ教室や音楽教室の求人に応募する
- スクールを開業する
それぞれ詳しく紹介します。
1. 音楽大学・音楽専門学校で学ぶ
まずは、音楽大学や音楽専門学校で学ぶ方法です。ボイストレーナーの多くは、ボイストレーニングの基礎や音楽理論を身につけた上で、自分なりの指導法を確立していきます。
しかし、必ずしも声楽科・ボーカルコースの出身でないとボイストレーナーになれないわけではありません。ボイストレーニングと直接関係のない学校の出身のボイストレーナーも多くいます。
音楽大学や音楽専門学校で学ぶ大きなメリットは、発声や歌に関すること以外の音楽理論を学べる機会があることです。
ボイストレーニングのレッスンでは幅広いジャンルの音楽や楽器の知識を求められることがあります。そのため、独学で発声や歌を学ぶだけでそれらを網羅することは少し難易度が高いかもしれません。
学校以外にもボイトレ教室が独自におこなっているボイトレ講師養成コースで学ぶ方法もあります。たとえば、Beeボーカルスクールには、ボイストレーナー・ボーカルコーチなど歌の指導者になりたい方のための養成コース「ボイトレ講師養成コース」があります。歌が上達する為のボイストレーニングではなく、歌の先生になるために必要な技術や知識、レッスン方法などを伝授。
45分の無料体験レッスンもおこなっていますので、ぜひ申し込んでみてくだいね。
2. ボイトレ教室や音楽教室の求人に応募する
2つ目は、ボイトレ教室や音楽教室の求人に応募する方法です。未経験OKの求人も多くあります。なかには手厚い研修制度を設けている会社もあり、そこでノウハウを学べるでしょう。
勤務先としてはスクールだけでなく、音楽や声優・芸能事務所も選択肢に入れることができます。
また、スクールなどの企業と契約することで、集客を自らおこなう必要がなくなることは大きなメリットと言えます。
求人サイトだけでなく、SNSで募集をしていることもあるのでチェックしてみましょう。
3. スクールを開業する
フリーランスのボイストレーナーとして活躍したいなら、独立してスクールを開業する方法もあります。スクールとして見せず、個人事業主としてSNSや「ココナラ」などのサービスに登録して集客することもできます。働き方の自由度は高いものの、スタジオの確保やレッスン内容・料金の設定、さらには集客も自分でおこなう必要があるのが特徴です。
スクールの開業は、軌道に乗るまでは収入が安定しないという不安もありますが、活躍次第では大幅な収入アップも期待できます。スクール勤務との掛け持ちも可能であるため、それぞれのメリットとデメリットをよく考慮することが大切といえるでしょう。
ボイストレーナーの仕事内容
ボイストレーナーの仕事内容は、大きく以下の4つです。
- カウンセリング
- 目標の設定
- レッスンでの技術指導
- 指導内容の振り返り・記録
具体的にどのような業務をどのような流れでおこなっているのか、詳しく見ていきましょう。
カウンセリング
ボイストレーナーは、まず受講者さんへのカウンセリングをおこないます。カウンセリングでは、ボイストレーニングの目的、課題、関心などの情報を収集します。受講者さんの希望するゴールを聞き出すことは、レッスンを組み立てる上で重要です。
さらに、声を評価して声質や音域などを見極め、どのようなレッスンやトレーニングが合っているのかも確認していきます。
目標設定・レッスンプラン作成
カウンセリングをもとに目標を設定します。たとえば、「高音域をきれいに出せる」「歌唱時の表現力を向上させる」といった目標です。
現在の課題を洗い出し、受講者さんが希望するゴールに向かって、一人ひとりに合わせた実現可能な目標を設定します。
目標が設定できたら、達成に向けたレッスンプランを作成します。課題や目標の設定、レッスンプランの作成は、受講者さんと共有して進めていくのがポイントです。
レッスンでの技術指導
目標とレッスンプランが決まったら、実際にレッスンで技術を指導していきます。一般的に1回のレッスンは45~60分程度です。
個々のレベルや目標によって異なってくるため、内容は適宜カスタマイズしましょう。回数を重ねるごとに徐々に難易度を上げ、必要なスキルを習得できるようにしていくのが、ボイストレーナーの役割といえます。
また、一番大切なのは「現状の分析」です。
受講者さんが「なぜできないのか?」「目標達成に足りないものは何か?」がわかれば最短距離で改善に向かえる可能性が高まります。
指導内容の振り返り・記録
レッスンが終わったら、指導内容を振り返ってフィードバックしたり、記録に残します。レッスンノートに記載したり、音声を録音したりして、以下のことを記録します。
- レッスン内容
- レッスンの進捗状況
- フィードバック
- 次回の課題
- 新たな目標
レッスンの記録は、受講者さんの成長の振り返りだけでなく、新しい目標の設定にも有効です。擦り合わせることは受講者さんのモチベーションにも影響を及ぼします。毎回きちんと記録し、レッスンに活かしていきましょう。
ボイストレーナーに求められる4つのスキル
「ボイストレーナーになるには資格は必要?」の章で解説したように、ボイストレーナーに公的な資格はありません。
しかし、以下の4つのスキルは、ボイストレーナーとして活躍する上で必要不可欠といえます。
- 発声や歌唱の技術・指導力
- 人間力・接客技術
- 高いコミュニケーション能力
- よりよい結果を出すための探求心
詳しく見ていきましょう。
1. 発声や歌唱の技術・指導力
ボイストレーナーは、発声や歌唱に関する幅広い知識が必要です。技術面はもちろん、喉や身体のメンテナンス方法なども指導しなければなりません。状況に応じて、自分自身が発声や歌唱のお手本を見せることもあるでしょう。
また、知識や技術を的確に伝える指導力も重要です。相手のレベルに合わせて、わかりやすく教えられるスキルが求められます。そのため、伝わりやすい言葉の選び方や、マネジメントスキルなど、音楽関連以外の書籍を使った勉強がおすすめです。
音楽の技術があるのは当然のこと、受講者さんに伝わる力を身につけることが大切です。
2. 人間力・接客技術
ボイストレーナーには、接客技術も欠かせません。
受講者さんにはさまざまな方がいらっしゃいます。年齢にも幅があります。
気持ちよく受講していただくためには、おもてなしの気持ちを持って接することが大切です。
極論ですが、音楽の能力が高くても全く人気が出ないトレーナーも多くいます。
逆にトレーナー経験がゼロでも、予約が取れないケースもあり、その場合は接客技術が高いことがほとんどです。
3. 高いコミュニケーション能力
ボイストレーナーには、高いコミュニケーション能力が求められます。初心者からプロまでさまざまなレベルの受講者さんがいらっしゃいますし、レッスン形態もマンツーマンやグループなどさまざまです。
一人ひとりの特徴を把握したり、レッスンのモチベーションを維持したりするためにも、日々のコミュニケーションは欠かせません。YouTubeや書籍のような一方通行の講義形式ではなく、双方向でのやりとりがマンツーマンレッスンで求められることです。
4. よりよい結果を出すための探求心
ボイストレーナーには探求心も必要です。受講者さんの声の特徴を見極め、一人ひとりに最適なレッスンを提供し、成果を出していかなければなりません。「このレッスンをすれば確実に歌が上手くなる」というものはなく、常によりよい指導法を追求することが重要です。
たとえば同じ方でも、その日のコンディションに合わせたレシピが必要です。
また、ボイストレーニングは医学の発達によっても日々変化します。
関連した論文なども多くありますので、それらに目を通すだけでも対応力に広がりが出るでしょう。
ボイストレーナーに関するよくある質問
この章では、ボイストレーナーに関するよくある質問に回答します。
- ボイストレーナーの年収は?
- ボイストレーナーに向いている人は?
- ピアノが弾けないけどボイストレーナーになれる?
ボイストレーナーに興味のある方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ボイストレーナーの年収は?
ボイストレーナーの年収は、250~600万円前後といわれています。ただし、勤務先や雇用形態によっても相場は大きく異なります。
ボイトレ教室や音楽教室などの社員やアルバイトは固定給(月給もしくは時給)、業務委託は1レッスンあたりの単価(報酬)という料金形態が多いようです。フリーランスの場合は、実績に応じて単価も上がっていくでしょう。
ボイストレーナーに向いている人は?
ボイストレーナーに向いているのは、以下のような人です。
- 歌うのが好きな人
- 常にスキルアップする意欲のある人
- コミュニケーションに自信のある人
- 人に何かを教えるのが好きな人
前提として、自分自身が歌を好きであることは重要です。受講者さんがボイストレーニングを楽しいと感じられる雰囲気をつくるためにも、大切なポイントといえます。常にスキルアップする意欲を持ち、しっかりとコミュニケーションを取りながらレッスンをおこないましょう。
ピアノが弾けないけどボイストレーナーになれる?
ピアノが弾けなくてもボイストレーナーになることは可能です。ピアノなどの楽器が弾けなくても、最近はスマートフォンのアプリなども充実しているので、それらを活用するのも1つの方法です。
ただ、最初は弾けずにトレーナーになった方も、多くは途中からピアノの練習を始めるようです。受講者さんの伴奏をやってあげたい、カラオケやYouTubeなどの音源では部分練習が難しいなどという声を挙げられています。
また、最低限、発声練習に必要なコードは弾けるほうがレッスンの内容が充実していくはずです。
ボイストレーナーになるにはボイトレ教室でスキルを磨くのがおすすめ!
ボイストレーナーになるための3つの方法とボイストレーナーに必要な4つのスキル、資格の有無や実際の仕事内容について解説しました。ボイストレーナーになるには、学校で学ぶ、ボイトレ教室などの求人に応募する、スクールを開業するといった方法があります。
公的な資格はありませんが、ボイストレーナーには声や歌唱に関する知識や経験が求められます。きちんと基礎を学び、それを受講者さんにわかりやすく教える指導力や表現力、コミュニケーション能力が欠かせません。また、常に自分自身のスキルを磨き、受講者さんの目標を達成するための探求心も重要です。
ボイストレーナーになりたいなら、まずはボイストレーニングの基礎を身につける必要があります。ボイトレ教室には、指導者になりたい方のためのコースもあり、ボイストレーナーに必要な知識や技術を学ぶことができます。
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