カラオケの採点項目にも設定されているビブラートは、歌を上手に聴かせる代表的な技術のひとつです。
自然に使いこなせると、音が心地よく響き、上手に気持ちよく歌えるようになります。
本記事では、そんな歌うまの必須技術ビブラートの仕組みや出し方、練習のポイントなどを詳しくまとめました。
「カラオケが好き」「もっと上手に歌いたい」という人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ビブラートとは音を伸ばす時に声を揺らして響かせるテクニックのことです。
カラオケでもお馴染みなので知っている人もいると思いますが、歌を上手く聴かせる効果があります。
上手なビブラートとは、音の揺れ幅や速さが自然で、途切れない状態です。
プロのアーティストも使っている技術なので、習得して使いこなせるようになれば、格段に歌を上手く歌えるようになります。
ビブラートをかけることの目的は、音の幅を広げるという点にあります。
ビブラートは音を伸ばす際や楽曲のなかで強調させたい箇所に用いるのが一般的です。ただ一音を伸ばすのでも問題はありませんが、単調に聴こえてしまいます。
そのため、音に強弱をつけて震わせるようにすることで、より情感がこもり、聴く人の気持にも訴えかける効果が期待できます。
ビブラートはクラシックやバラード、ソウル、ジャズといったようにゆったりとしたジャンルに用いられるケースが多く、反対にロックをはじめとした性急なテンポの楽曲にはあまり多用されません。
ビブラートの出し方には大きく分けて3種類があります。
どのビブラートも音を響かせて歌を上手く感じさせてくれる点では同じ効果があります。
以下、それぞれの特徴やメリットを詳しく紹介します。
喉を使うビブラートは、喉の振動を利用して音を響かせるビブラートです。ちりめんビブラートと呼ばれることもあります。
母音を強調しながら強弱をつけて発声するので、比較的初心者でも習得しやすい技術といえるでしょう。音に細かい変化をつけやすい点が魅力です。
あごを使うビブラートは、ポップスよりは、演歌で使われることが多いビブラートです。
あごを上下に揺らすことで音を響かせるので、初心者でも音が揺れる感覚を掴みやすくなります。
比較的習得しやすいビブラートでもあるので、演歌が好き、感覚で音の揺れを感じたいという人におすすめです。
横隔膜を使うビブラートは、音が安定して響くため、もっとも自然なビブラートといわれています。
横隔膜とは肺の下あたりにある筋肉で、普段は意識的に使わない部分です。
そのため、横隔膜を使うビブラートは慣れるまでにある程度練習が必要になります。
自分で速さや揺れ幅をコントロールしやすく、もっともキレイなビブラートがつくれるので本格派志向の人におすすめです。
3種類あるビブラートについて解説したので、早速、練習方法をご紹介します。
それぞれにやり方や難易度が違うので、試しながら自分に合うビブラートを見つけてみてください。
喉の振動を利用して音を響かせるビブラートは、母音を強調するように強弱をつけて発声します。
喉に意識を向けながら「あ〜あぁあぁあぁ」という感じで、「あ」と「ぁ」を意図的に繰り返していきましょう。
なかなか上手くいかないようなら、声を低音から高音へ変えていくことで、成功しやすくなります。
比較的習得しやすいビブラートなので、繰り返し練習することで少しずつ上達を感じられるでしょう。
あごを使ったビブラートのポイントは、あごの力を抜いて、その状態をキープして発声することです。
自分の出しやすい音程で声を出し、あごを動かすことで音に強弱をつけます。
「あぅあぅあぅ」と言う感覚であごを動かし続け、音が安定するように練習しましょう。
あごを使ったビブラートは、習得しやすいビブラートなので初心者にもおすすめです。
横隔膜を使ったビブラートは、ほかの2種類に比べると、難易度は高めです。
練習は、肺の下あたりにある横隔膜を意識することから始めます。
走り終わった後のように、息を荒く吐く方法がおすすめです。繰り返すうちに横隔膜の動きを感じ取れるので、そのまま発声練習を始めましょう。
横隔膜の動きを意識しながら、「あ〜〜〜〜」と発声します。
横隔膜を使うビブラートは音が安定するため、もっとも自然なビブラートといわれています。
何度も繰り返すことで、少しずつビブラートになっていくので、諦めずに練習を続けましょう。
横隔膜の揺れが実感しづらい場合は、走り回った後の犬の呼吸をイメージしながら声を出してみましょう。横隔膜が揺れるのを感じつつ、「あーーーー」と声を出し続ける練習をおすすめします。
どうしても難しければ、声を出すときにあばら骨のすぐ下周辺を両手で押さえたり、そのまま身体の内側へ押したりしてみてください。最初は、ビブラートの音と横隔膜の揺れを感じることが大切です。
歌を上手く歌いたいのなら、楽曲をよりドラマティックに演出してくれるビブラートは必ず習得したほうがよい技術です。
ビブラートの出し方には喉、あご、横隔膜の3種類がありますが、それぞれ仕組みや習得方法、難易度が違います。それぞれに良さがあるので、どれが自分に一番あっているか練習してチェックしてみましょう。
ぜひ、心地よく伸びるキレイなビブラートを習得してください。
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