歌の息継ぎが無理なくできるようになる2つのコツを解説
上達への近道
2021/06/28
歌っている最中に、息が続かず苦しくなってしまった経験があるかもしれません。
とくにアップテンポな曲で限界まで息継ぎせずに頑張ってしまうと、結果的に息が続かなくなり微妙なタイミングで息継ぎをしてしまうこともあります。
歌の息継ぎが無理なく、スムーズにできるようになるためにはどうすればいいのでしょうか。
この記事では、歌っているときの息継ぎのコツやタイミング、無理なく息継ぎをする方法について解説します。
歌の息継ぎを無理なくおこなう2つのコツ
歌の息継ぎをうまくするためには、コツがあります。
息継ぎがうまくできずに、なかなかスムーズに歌えない曲があるとお悩みの方は、これから紹介する2つのコツをぜひ参考にしてください。
1. 腹式呼吸をマスターする
歌っているときに苦しくならないようにするためには、まず腹式呼吸をマスターする必要があります。
腹式呼吸をマスターできていない状態では、息継ぎを無理なくすることは難しいでしょう。
呼吸は大きく分けると、腹式呼吸と胸式呼吸の2つがあります。
胸式呼吸は胸を使った呼吸法で、ほとんどの人が日中の活動している時間帯を胸式呼吸で過ごしています。
次に、腹式呼吸方は、お腹を使って息を吸う呼吸法です。
活動しているときは胸式呼吸なのに対し、眠っているときは腹式呼吸で呼吸をしています。
このように2つの呼吸法を、1日通して無意識に使い分けているのです。
そのため、腹式呼吸を睡眠中以外におこなうとすれば、鍛える必要があります。
腹式呼吸は息継ぎだけに限らず、歌を歌うときに必ず必要となる呼吸法です。音をしっかり伸ばしたり、ビブラートやこぶしといったテクニックを使いこなしたりするためにも欠かせません。
まずはしっかり腹式呼吸が意識しなくてもできるようになりましょう。
2. 声量をコントロールする
小さな声で囁くときと、大きな声で叫ぶときでは、使う息の量も変わってきます。
声量も同じで、力強く大きな声を出せば息をたくさん吐かなければいけませんし、声量を抑えれば吐き出す息の量も抑えられます。
歌を上手に歌うためには、抑揚をつけることが大切です。
抑揚をうまくできるようになるのは、歌の表現力をアップするためだけではなく、息継ぎのタイミングをコントロールすることにも効果があるのです。
抑揚のつけ方がよくわからない場合は、最初のうちはアーティストが抑揚をつけているところを真似してみましょう。
慣れてきたら、歌詞の意味を考えながら自分なりに抑揚をつけて歌ってみてください。
このとき、息が苦しいと感じるタイミングがあれば、声量を少しコントロールして歌ってみましょう。
うまく声量調整ができるようになると、自然に息継ぎがスムーズにできるようになりますし、表現豊かに歌えるようにもなります。
歌の息継ぎのタイミング
歌によっては歌詞が目一杯詰まっていて、どこで息継ぎをすればいいかわからない曲もあるでしょう。
そんな歌ほど、うまく息継ぎをして歌い切れたら気持ちがいいものです。
では、どんなタイミングで息継ぎをすればいいのでしょうか。
歌っているアーティストのタイミングに合わせる
アーティストの曲を聞いていると、息をしているタイミングがわかることがあります。
特に口呼吸している場合は、息継ぎのタイミングがわかりやすいです。
曲を聴いているだけではわからなくても、ミュージックビデオやテレビ番組で歌っている姿を見ると、どこで息をしているかは一目瞭然です。
アーティストと同じタイミングで息継ぎをすることによって、歌の雰囲気に合わせることができますし、不自然なタイミングで歌を途切れさせてしまう心配がありません。
しかし、アーティストは息継ぎを考えてボイストレーニング行っているので、一般の人より息が長く続きます。
そのため、アーティストと同じ位置で息継ぎをするのは難しいかもしれませんが、まずは原曲のタイミングに合わせて歌ってみましょう。
歌いながら歌詞にチェックを入れてみる
歌いたい歌の歌詞をプリントアウトして用意しましょう。
まず1回曲を聞きながら、どこで息継ぎをすることが可能か、どこなら不自然ではないかを歌詞の上にペンでチェックを書いていきます。
これはプロの歌手でも行っている方法です。
曲を最後まで聞き終えたら、自分で歌ってみながらその息継ぎに無理がないのかを確認してみましょう。
このとき、軽く歌ってチェックしてもいいのですが、軽く歌ったときと本域で歌ったときでは吐き出す息の量も違うため、いざ歌ってみたときに思うようにいかないことがあります。
歌詞にチェックを入れた後は、一度本域で歌ってみて、本当にそれで歌えるのかを確認してみてください。
歌ってみて違和感があれば、少しずつ修正して、息継ぎをする最適なタイミングを見つけていきましょう。
歌の息継ぎを無理なくするには?
たくさん息をしようとすると、息継ぎのとき吸っている音がしてしまうくらい音が大きくなってしまうことがあるでしょう。
プロのアーティストのなかでも、あえて歌の演出として、息継ぎの音を入れる場合もあるのですが、仕組みとしては音がするほど大きく息継ぎをするのは、逆に空気をきちんと取り込めていない状態です。
空気は意図して思いっきり吸わなくても、入れるスペースさえしっかり作っておけば、ある程度自然に入ってきます。
正しい姿勢でお腹や背中などをしっかり開けば、肩を上下させたり、力を使ったりしなくても息はたくさん吸えます。
それを理解していないと、音が出てしまうくらい一生懸命に息を吸って、逆に空気の通り道を狭くしてしまいます。
そのため、思うように息が吸えなくなっているのです。
歌うのが難しいアップテンポの曲では、一瞬で息を吸い込まなければならないので、力んでしまうかもしれませんが、できるだけ脱力した状態で空気の入るスペースを広げてあげるイメージを持ちながら歌うことが大切です。
何度も歌って息継ぎのベストなタイミングを見つけよう
肺活量は年齢や性別、体格などによって異なります。
そのため、アーティストと同じタイミングで息継ぎするのは難しいと感じることもあるかもしれません。
無理なく息継ぎするには、まずアーティストと同じタイミングで試してみて、自分に合うように少しずつ調整していきましょう。
無理のない息継ぎをするためには、本記事で紹介した腹式呼吸を行うこと、そして声量のコントロールの2つのコツを押さえることが大切です。
コツをうまく実践できれば、息継ぎを無理なくおこなえるようになるだけでなく、表現力もアップできるので、ぜひ挑戦してみてください。
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