ピアノを習い事に選ぶメリットとは?習得できる能力を徹底解説
ピアノ初心者入門
2021/06/21
子どもの習い事の定番であるピアノ。近年は、おうち時間を活用してピアノを始める大人も増えてきており、老若男女問わずに人気の習い事です。
脳科学者である澤口俊之先生が「人生の成功に関係する全ての基礎がピアノで高められる」と発言したことをきっかけに、最近はさらにピアノへの関心が高まりつつあります。[注1]
それでは、ピアノを習うことには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は、ピアノを習い事に選ぶメリットと取得できる能力について紹介します。
ピアノを習い事に選ぶメリットとは?
まずは、ピアノを習い事に選ぶメリットについて紹介します。
ピアノを習うメリットは無数に存在していますが、ここでは子どもでも大人でも身につけられるおもな能力について紹介します。
1. 集中力がつく
ピアノを習うと、集中力が養われることは有名かもしれません。
ピアノを演奏するときは、両手と両足を一度に動かす必要があるため、脳のさまざまな分野が活性化されます。
楽譜を見て理解して弾くだけではなく、同時に奏でた音を耳で聴くことも求められるため、マルチタスクをこなせる高い集中力が身につけられます。
ピアノほど全身の感覚を一度に統合する必要性がある楽器は、ほかにはないと言われることもあります。
ピアノの訓練を通して高い集中力が養われれば、勉強や仕事などで高いパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
2. 暗記力がつく
ピアノを習うときは楽譜を覚え、両手と両足の異なる動きを暗記しなくてはいけません。
それによって高い暗記力が身につけられる点も、ピアノを習い事に選ぶ大きなメリットです。
なお暗記力や集中力は、難しい曲を練習するほど身についていきます。
ピアノの練習で習得したこういった能力は、数的思考を司る脳の発達につながるとも考えられています。[注2]
3. 音感やリズム感が養われる
ピアノを習うと、音感やリズム感が身につきます。
音感やリズム感は、ピアノ以外の楽器を始めたいときはもちろん、ダンスやスポーツを習うときも必ず役に立つでしょう。
普段の生活では、こういった能力が必要になる場面をイメージしにくいかもしれませんが、音感やリズム感は外国語を習得したいときに活用できます。
音感やリズム感があれば発音や強弱を細かく聞き分けることができるため、ピアノ未経験者と比べて速いスピードで言語をマスターできるようになるでしょう。
4. 協調性が身につく
協調性が身につくのも、ピアノを習う大きなメリットです。
楽譜から作曲者の意図を読み取って表現したり、先生から指示されたことを素直に受け入れて実践したりしていくうちに、「人の気持ちを考えた行動」ができるようになっていきます。
ピアノで協調性が身につけば、他人に優しくできるようになったり、スムーズな人間関係を築いたりすることができるようになるでしょう。
5. 忍耐力や努力する習慣がつく
ピアノの練習をするときは、決して楽しいことばかりではありません。
スランプに陥ることは頻繁にありますし、練習が苦痛になってしまう時期は何度も訪れるでしょう。
こういった逆境を何度も乗り越えて継続するうちに、高い忍耐力や努力する習慣を身に着けられるようになります。
またピアノを続けることで、忍耐や努力の先にある達成感を味わえるようになります。
成功体験や達成感を繰り返し得ることで、何事にも意欲的に取り組める性格に変わっていくでしょう。
ピアノを習い事に選ぶメリットに見られる情緒的要素
ピアノを習い事に選ぶことには多くのメリットがありますが、なかでも情緒的な要素に与える影響が大きいとされています。
ここからは、ピアノと情緒の関連性について見ていきましょう。
ピアノを習うと精神が安定する
アメリカのロバートラーナー医科大学の研究では、子どもは楽器を習うことで感情をコントロールできるようになり、不安が減らせることが判明しました。[注3]
これは大人でも同様で、ピアノを習うことで心が安定し、不安や孤独感、うつなどに悩まされにくくなることがわかっています。
また、ストレスを感じているときにピアノを演奏することで、ストレスを緩和したり自己肯定感を高めたりする効果があるとされています。
これはピアノの演奏によって、幸福感や快感などをもたらす「ドーパミン」というホルモンの分泌が促されるためです。
もしも「イライラしやすい」「気持ちが落ち込む」などといった症状が気になる場合は、ピアノを習うことで改善が目指せるかもしれません。
発達障害の治療としてもピアノは有効
ピアノを弾くことは精神の安定促進に有効ですが、加えてADHDなどの発達障害の改善にも効果が高いことが実証されています。
実際、重度の自閉症を抱えていた子どもがピアノを始めることで、最終的には普通学級の小学校に問題なく通えるまで症状が改善されたケースが報告されています。[注1]
さらに、ピアノを習うことで一般知能が上がり、環境適応能力が高くなります。
この環境適応能力の習得にはピアノがもっとも効果的だとされており、身につけることで不登校になりにくくなると考えられています。
このように子どものうちにピアノを習っておくと、多くの情緒的なメリットが得られるようになるのです。
ピアノを習い事に選ぶメリットが発育に与える影響
ピアノを習い事に選ぶと、情緒面だけではなく発育面にもさまざまな影響が生じます。
ここでは、ピアノが発育にいいと言われている理由について見ていきましょう。
ピアノを習うと脳の発達が促される
ピアノを習うと、脳のさまざまな発達が促されます。
私たちの右脳と左脳は「脳梁(のうりょう)」という神経束の一種でつながっており、ピアノを演奏すると脳梁が5倍ほど太くなることがわかっています。
なかでも、とくに言語に関する能力が高まることが専門家の調査によって判明しました。[注1]
また、平衡感覚や感情・思考に関連する小脳、記憶に関する海馬も、ピアノを練習するほど発達するというデータも出ています。
創造性や社会線に関連する前頭葉や頭頂葉の活動が促されることもわかっているなど、とにかく脳の構造をよくして発達させるためにはピアノが非常に有効なのです。
子どもの脳を発達させたい場合はもちろんのこと、大人の脳トレとしてもピアノは非常におすすめです。
脳の発達を目指すなら4~5歳までにピアノを始める
子どもの脳の発達を目指すのであれば、ピアノを始める年齢は非常に大切です。
両眼視や絶対音感、発声言語の発達や能力は、幼少期の訓練で成熟度が変わってくるためです。
4~5歳、遅くとも8歳頃までにピアノを初めておくと、脳の発達を大きく促すことが可能となります。
ただし、ピアノを始めたのが遅いからといって、脳の発達に対して全く効果がないというわけではありません。
大人が習い事としてピアノを始めても十分に脳トレの効果は得られるため、年齢に関係なくチャレンジしてみることをおすすめします。
ピアノを習うと情緒面や脳の発達に関する多くのメリットが得られる!
ピアノを習い事として選ぶと集中力や暗記力、協調性など、音楽分野以外に関するメリットも多く得られます。
結果的に精神の安定や脳の発達につながり、より豊かな人生を送る手助けをしてくれるでしょう。
もし、ピアノを習い事にして上記のようなメリットを得たいのであれば、独学よりもプロに指導してもらえるピアノ教室の活用がおすすめです。
効率的な練習方法を指導してもらえるため、より高いレベルの能力向上や脳の発達の促進を目指せます。
これからピアノを習いたいという人は、ぜひBeeピアノ教室にご相談ください。
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[注1]PTNA:今こそ音楽を!第3章 脳科学観点から~澤口俊之先生インタビュー
[注2]事業構想大学院大学:ピアノの力が生み出す人生の多様な可能性
[注3]HearigReview:Playing Musical Instruments Can Help Kids’ Brains