ギター演奏が疲れる理由と解消するための3つの方法を紹介
ギター初心者入門
2021/06/30
何十年も続けているプロであっても、ギターの演奏には必ず疲れが伴います。
例えばライブやレコーディングでは何時間も身体を動かすことになるので、当然と言えば当然です。
しかし初心者のうちだと、前述のような長時間弾いた疲れではなく、少し練習しただけで腕や指が痛くなってくるケースが少なくありません。
それではなぜ慣れないうちにはすぐに疲れてしまうのか、まずは詳しい原因から見ていきます。
ギター演奏が疲れる理由
特にまだ始めたばかりの頃の短時間で疲れてしまう原因は、上達の妨げになっている場合も多く見られます。
良くない癖がついてしまうと、腕や手を痛めてしまう可能性も高くなるので、早めのうちに直すことを意識したほうが良いでしょう。
では以下からは、すぐに疲れてしまう根本的な理由を解説していきます。
力加減が適切でない
どうしても慣れないうちは、意識していなくても力任せに弾いてしまいがちです。
ピッキング・ストローク・運指など、すべての動きに力が入り過ぎている可能性があります。
大前提として覚えておきたいコツが、ギターの演奏では腕や手の重さを上手く使いながら弾くことです。
コードを押さえるにしても、指先に力を入れるのではなく弦に置くイメージにしておきましょう。
また指を置くポジションも重要で、フレットから遠い位置で運指してしまうと、弦を押さえるのに指先に強い力がかかってしまいます。
またストロークやピッキングについても、肘から動かしてしまうと、腕や肩に余計な力が入ってしまうのです。
フォームが正しくない
ギターを演奏する際の姿勢は非常に大切で、無理なフォームで構えていると、本来なら力を入れなくても良い部分に負荷がかかってしまうのです。
例えば腕の動きが気になり過ぎていて猫背になっている、ネックが下がり過ぎていて指が動かしづらくなっているなど。
フォームが正しくなければ、当然ながら不自然な動きをしなくてはならないため、余計な動作が加わって疲れやすくなってしまいます。
スポーツと同じように、ギターのフォームにも演奏するのに適したものがあるのです。
動作が硬い
まだギターに触り慣れていないうちは仕方ないとも言えますが、上手く関節を使えていないケースも少なくないでしょう。
先ほどからも出てきているように、力任せに弾いていると動作も硬くなってしまいます。
本来なら例えば押さえるコードに合わせて手首の角度も調整する必要がありますが、指先だけで無理に動かそうとしているなど、柔軟性が意識できていない場合があるのです。
関節や加重のイメージがないと、どうしても不自然な動作になってしまい、すぐに疲れてしまう原因になります。
ギターが合っていない
実は見落としがちなのが、使っているギターそのものが自分自身に合っていないケースです。
もちろんギターのメーカーや種類によって形状はさまざまで、例えば手の小さい人がネックの太いギターを使用していると、指が届かずに手が痛くなってしまうなどの場合があります。
そのほかにも弦高が高過ぎて運指に適していないというような、何かギター本体に問題があることも考えられるでしょう。
ギター演奏が疲れる人のための解消方法
では今までに解説してきた疲れの原因を取り除くためには、どのような解消方法があるのか次からご紹介していきます。
姿勢が悪い部分を知る
先述にも出てきたように「力が入り過ぎている」「フォームが悪い」と言われても、具体的にどの部分が正しくないのか、自分ではあまり分からないものです。
まずは何がおかしいのか知るために、一度鏡の前で構えてみると良いでしょう。
例えば初心者向けの教則本には、大抵の場合はギターを演奏する際の正しい姿勢が掲載されています。
一般的に正解とされているフォームと、今の自分で何が違うのか、あらためて見直してみるのがおすすめです。
また弾こうとする時に姿勢を一旦キープして、どこか痛くなってこないか確かめるのも1つの手段です。
その止まっている姿勢で無理があるのであれば、当然そのまま演奏してし始めれば良くない動作になってしまいます。
コツとしては、まずギターを鳴らす前に、肩と腕の力を抜いて身体をリラックスさせることです。
力が入っていない状態から、両手を弦の上にあくまで載せるイメージでフォームを作ることで、力加減を抑えることにもつながります。
なめらかに動かすコツを覚える
指や手の動きを柔らかくする意識をするだけでも、自然と余計な力が抜けるようになります。
例えばストロークの際には手首も柔軟に動かすようにすれば、腕だけで力任せに弾かない癖がつけられます。
ただ言葉で読んでいるだけでは分かりづらい部分もあるので、おすすめは実際にプロが弾いている様子をしっかりと観察することです。
手慣れた動きをマネしていけば、どんどん動作のコツもつかめるようになっていきます。
もちろん音を出すことも大切ですが、演奏する時の疲れや身体の痛みが気になる場合には、プロの姿を見ながら当て振りで練習するのも良い方法でしょう。
ギター本体を調整する
入門者向きを購入したとしても、それが自分自身に適しているとは限りません。
あくまで広く使われやすいだけで、どこかしら調整しないと弾きづらいままになってしまう可能性は大いにあり得ます。
そのためどうしても手や腕が痛くなってしまう際には、ギターのリペア店や販売店に相談してみるのも良いかもしれません。
もしかするとどこか直すだけで解消される可能性もあるので、一度専門家に聞いてみるのがおすすめです。
またリペア店や販売店のスタッフは、ギターに関する高い専門知識をきちんと持っています。
ギター本体に原因がなくても、何かアドバイスしてもらえることもあるでしょう。
さらに意外と盲点なのが、ストラップの長さです。
自分の弾きたいジャンルに合わない位置で持っているせいで、手が上手く動かせておらず、演奏しづらくなっている場合もあります。
上記のようなフォームや動作と合わせて、一度ストラップも見直してみるのも良いでしょう。
ギター演奏後の疲れをとるアフターケア
では最後に、ギター演奏で疲れてしまった際に適しているアフターケアについてもご紹介します。
マッサージやストレッチをする
運動と同じく筋肉を使うので、マッサージやストレッチをするのが効果的です。
例えばピッキングした側の親指の付け根やフィンガリングした手のひらをマッサージするなど、きちんと筋肉をほぐすようにしておきましょう。
また重たい楽器を肩に掛けていると、首や肩甲骨など上半身全体に疲れがたまってしまいます。
しっかりと上半身のストレッチをして、身体をほぐすようにすると良いでしょう。
手をしっかりと休める
当たり前のように思えるかもしれませんが、決して無理をしないことは非常に大切です。
どこかを痛めたまま演奏や練習を続けていると、それを避けるためにまた無理な動作が生じてしまう悪循環につながります。
決して特別なケアなわけではありませんが、十分に休息させることも意識しておくのがベストです。
正しい弾き方が疲れにくい演奏への近道
基本的にすぐにギター演奏が疲れてしまう原因は、正しくないフォームや動作にあります。
プロが何時間も演奏できるのは適切な動きが身についているからで、適切な弾き方をマスターすることは上達にもつながります。
また成長が停滞している要因になっている場合も少なくないので、ギター演奏の疲れにお困りの際には、ぜひ本記事を参考に自分のプレースタイルを見直してみてください。
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