ギターストラップの主な種類や失敗しない選び方のポイント
ギターの種類と選び方
2021/06/08
ギターストラップは快適に演奏するのに欠かせないアイテムです。それだけに、納得したものを選びたいところですが、初めての方だと何を基準に選べばいいのか分からないと思います。そこで、今回はギターストラップの選び方と正しい付け方について解説します。
ギターストラップの主な3つの素材
楽器店には様々なデザインのギターストラップがあり、どれがいいのか目移りするものです。そこで、ギターストラップの選び方としてまず素材の種類について確認してみます。
固定力を求めるのなら「革(レザー)」
落ち着いた演奏をする方に好まれるのが「革(レザー)」のギターストラップです。他の素材よりも滑りにくく、固定力があります。なお、最近の合皮は本革と遜色ないくらいに品質が向上しているので、予算を抑えたいのなら本革より安価な合皮で十分でしょう。
種類が豊富な「ポリエステル」「ナイロン」
ステージで激しく動く方には「ポリエステル」や「ナイロン」のギターストラップがおすすめです。どちらも滑りがいいので、演奏中に引っかかるのを防げます。また、他の素材よりもデザインやカラーバリエーションが豊富、かつ安価なので初心者向きの種類です。
フィット感が自然な「綿(コットン)」
固定力と滑りやすさのバランスを重視したい方は「綿(コットン)」のギターストラップがいいです。「革(レザー)」と「ポリエステル」「ナイロン」のちょうど間くらいの固定力で幅広い演奏に対応できます。また、自然素材の綿は素肌に優しいのも魅力です。
ギターストラップの選び方の5つのポイント
ギターストラップには「革(レザー)」「ポリエステル」「ナイロン」「綿(コットン)」と様々な素材がありました。では、次により具体的な選び方を見てみましょう。
1.幅広のものだと肩に負担がかかりにくい
アコースティックギターで2キロほど、エレキギターでは3キロ以上のものもあります。それだけに、幅が狭いストラップでは肩にギターの重さが集中してしまい、肩を痛めやすいわけです。狭いものもカッコいいいのですが、できるだけ幅広のものをおすすめします。
ちなみに、気に入るデザインがあってどうしても幅狭のギターストラップを使いたい方は、肩と当たる部分のストラップに当て布をすると、肩への負担を軽減できるでしょう。
2.素材はすべり心地の良さをチェックする
ギターストラップには「革(レザー)」「ポリエステル」「ナイロン」「綿(コットン)」などがあり、種類によってすべり心地が異なります。じっとしたまま演奏するのか、それともステージで激しく動くのか、演奏スタイルに合わせて選ぶといいでしょう。
ただし、「ポリエステル」「ナイロン」「綿(コットン)」は長さを無段階に調節できるものが多いのに対して、「革(レザー)」は調節範囲の限定されるものがあります。後述で詳しく説明しますが、ギターストラップは長さの調節範囲も大切な選ぶポイントです。
3.長さは余裕をもって調節できるのか
先ほどの幅や素材よりも重視したいのが、ギターストラップの長さです。というのも、ギターは高さが少し変わるだけで、演奏のしやすさがまったく異なります。実際に演奏しながら最適な高さを探せるようにと、長さは余裕をもって調節できるものがいいわけです。
ちなみに、ギターの演奏に慣れてきたら、練習では指の位置を確認しやすい高め(短め)に、本番では自由に動きやすい低め(長め)に、と長さを使い分けるのもおすすめです。
4.ストラップピンの穴の強度はしっかりしたもの
ストラップピンとはギターとストラップとを繋げるためのピンのこと。ストラップにはピンを通すための穴が空いているのですが、この穴は強度がしっかりしているものを選びましょう。穴が大きかったり、緩かったりするとギターが落ちてしまう恐れがあります。
ただ、ギターアイテムにはストラップとピンとを固定するストラップロックがあるので、どうしても使いたいストラップがある方はストラップロックを付けるのも一つの手です。
5.デザインが気に入るかどうかはとても大事!
ギター本体やギターストラップを選ぶときにはまず使いやすさが重視されますが、同時にデザインも大事なポイントです。デザインが気に入るものかどうかは演奏時のテンションに、ひいては演奏の上達具合にも影響するので、ぜひお気に入りを探してみてください。
ちなみに、ストラップは簡単に付け替えができます。「派手めの服だから、ストラップは抑えめに」「テンション上げたいから、派手なものに」と服や気分に合わせて何本か用意しておくのもあり。ただし、あまり派手すぎると周りと浮きやすいので注意しましょう。
ギターストラップの付け方はピンの有無で変わる
先述の選び方でギターストラップが決まったら、実際にギター本体に付けてみましょう。ストラップはギター本体にストラップピンがあるのか、ないのかで付け方が異なります。
1.ストラップピンがある
ギター本体にストラップピンがある場合は、ピンをストラップの穴に通すだけです。
ロゴマークがある方を、本体上部のピンに付ける
ロゴマークがない方を、本体下部のピンに付ける
完成!
ちなみに、新品のストラップピンだと穴がまだ柔らかくなっていないため、最初にピンに通すときは結構力が必要ですが、何回か付け外ししているとしだいに柔らかくなります。
2.ストラップピンがない
ギター本体にストラップピンがない(本体下部のみある)場合には、紐で縛ります。
ギターヘッド(本体上部)に紐を結ぶ
ギターヘッドの紐と、ストラップの穴を結ぶ
ストラップの穴を本体下部のピンに付ける
完成!
ちなみに、紐の結び方はギターヘッド側はしっかり縛るとして、ストラップ側は頻繁に付け替えたい方はちょうちょ結び、ギター本体が落ちるのが心配な方は本結びが安心です。
ギターストラップを使うときの3つの注意点
ここまでギターストラップの選び方と、実際の付け方についてご紹介してきました。そこで、最後に選び方と付け方に追加して知っておいて欲しい注意点についてご紹介します。
ストラップはロゴがある方を上に付ける
先述のギターストラップの付け方でも登場しましたが、ストラップには上下があります。メーカーのロゴが刻印されている方が上(ギターヘッド側)、ロゴがない方が下です。反対に付けても問題ないのですが、デザイン的には正しい向きに付けるのがいいでしょう。
ちなみに、ストラップによってはそもそもロゴが刻印されていないタイプがあります。その場合は一般的にアジャスター(調整部分)の方が、ストラップの幅が狭い方が下です。
ストラップの長さは初心者は高めにする
ギターストラップの長さに正解はないので、好きな長さ(高さ)にして大丈夫です。ただ、あえて規程するとしたら、ギター本体の中心がおへその高さくらいになる長さが標準でしょう。初心者の方はまず標準の長さから、少しずつ試してみるのをおすすめします。
動きが激しい方はストラップロックを使う
ギターストラップの穴が緩かったり、ステージ上で激しく動き回っていたりすると、演奏中にギターが落ちてしまうことがあります。そこでおすすめしたいのがストラップロックです。ストラップとピンを固定するアイテムなので、不安な方は付けておきましょう。
ギターストラップ選びは楽器店と相談するといい!
今回は、ギター初心者のために、ギターストラップの選び方と正しい付け方をまとめてきました。種類や幅の広さ、調節のしやすさ、穴の強度、デザインなどいろいろと選び方をご紹介してきたわけですが、結局のところ実際に着用してみないことには分かりません。
ただ、大抵の楽器屋ではストラップの試着はしていない……。なので、初めての方は楽器店に相談してみましょう。幅はどれくらいか、質感はどうか、と気になることを聞きながらだと選びやすいです。何本か試しているうちに、最適なものが分かるようになります。
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