ベースの弦の太さの種類と選ぶ基準についてわかりやすく解説

ベース初心者入門

2021/06/08

ベースの弦の太さの種類と選ぶ基準についてわかりやすく解説

音の抜けが悪くなって「高音域が籠もっている」などと感じたら、すでに弦が劣化しているのかもしれません。速やかに弦を交換し、スムーズな弾き心地を取り戻しましょう。

ベースの弦を選ぶポイントはさまざまありますが、「弦の太さ」は非常に重要なポイントです。弦の太さによって音の質や弾きやすさも異なるので、慎重に見極めて購入することをおすすめします。

ここからは、ベースの弦の太さの種類や、弦を選ぶときにチェックしたい基準、さらには弦の太さ以外に注目すべきポイントを紹介します。

ベースの弦の太さの種類は数字で表わされる

ベースの弦の太さを見るときは、パッケージの数字に注目するのがおすすめです。ベースの弦の太さの表示方法について見ていきましょう。

弦の太さの単位は「インチ」

弦のパッケージの表に「45・65・80・100」「45・65・85・100」などと書かれていたら、これが弦の太さを表わす表示です。

数字は弦の直径を「インチ」で示したもので、ほとんどの場合4弦セットで販売されています。

ちなみに45は0.045インチ、0.65は0.065インチのこと。1インチは25.4mmなので、mmに換算すると以下のようになります

  • 45=0.045inch=1.143mm
  • 65=0.065inch=1.651mm
  • 80=0.080inch=2.032mm
  • 100=0.100inch=2.540mm

4弦の組み合わせはさまざまなものがありますが、最も汎用性が高く「標準」と言われるのは「45・65・80・100」の組み合わせです。

【メーカー別】ベースの弦の太さの種類

エレキベース

セット売りされている弦は、メーカーによって名称や太さの組み合わせが異なります。どのメーカーを選ぶかで弾き心地や音の質も異なるといわれており、自分の好みや弾きやすさにマッチするものを選びましょう。

ベースの弦の太さの種類について、メーカー別に紹介します。

D’Addario(ダダリオ)

ダダリオは、業界トップシェアを誇る弦の横綱メーカーです。本社はアメリカ・ニューヨーク州にあり、ベース弦以外にもエレキギター弦やクラシックギター弦も質が高いことで知られています。

また「巻弦」と呼ばれる「ラウンドワウンド弦」を開発したのもこのメーカー。世界中のベーシストがダダリオのお世話になっていると言われます。

そんなダダリオのベース弦には以下のような種類があります。

  • EXTRA SUPER LIGHT:35・55・75・95
  • UPER LIGHT GAUGE:40・60・75・95
  • USTOM LIGHT GAUGE:40・60・80・100
  • EGULAR LIGHT GAUGE:45・65・80・100
  • EG LIGHT TOP / MED BTM:45・65・85・105

このうち、「超定番」と言われるのが「REGULAR LIGHT GAUGE」です。リーズナブルながら高品質で知られており、「悩んだらこれを買うべき」と言われます。

BONJOVIのリッチー・サンボラを始め、人気ベーシストからの支持も篤いモデルです。

「もう少し押えやすいものを」という場合は「SUPER LIGHT GAUGE」がよいでしょう。「REGULAR LIGHT GAUGE」よりも一回り弦が細く、初心者でも扱いやすい仕様です。

Ernieball(アーニーボール)

アーニーボールは、カリフォルニア州のギター店から始まったメーカーです。「スリンキーシリーズ」というギター弦で世界的に知られていますが、ベース弦の品質にも定評があります。

アーニーボールのベース弦はしなやかでテンションが低く、指への抵抗が少ないのが特徴です。音色は明るいトーンでクセがなく、ベース初心者でも扱いやすいのではないでしょうか。

アーニーボールのベース弦には、以下のような種類があります。

  • POWER SLINKY BASS:055・075・090・11
  • REGULAR SLINKY BASS:050・070・085・105
  • HYBRID SLINKY BASS:045・065・085・105
  • SUPER SLINKY BASS:045・065・080・100
  • EXTRA SLINKY BASS:040・060・070・095
  • BEEFY SLINKY BASS:065・080・100・130

このうち「定番中の定番」と言われるのは「REGULAR SLINKY BASS」です。指への抵抗感が少なく、指弾きメインの人は特に使いやすく感じるでしょう。

ROTOSOUND(ロトサウンド)

ロトサウンドは、「トップ・ストリングス」という名前でスタートした老舗メーカー。現在の名称になったのは、1965年のことです。

世界で最初にエレキ・ベースのラウンド・ワウンド弦を製品化したことで名を馳せ、ポールマッカートニーや「ストーンローゼス」のマニが愛用していることでも有名です。

弦の特徴としては、テンションが低めですっきりした音を出しやすいこと。指が滑りにくいので、速弾きしたい人にもおすすめです。

ベース弦は多くのベーシストが愛用する「SWING BASS 66」シリーズがあります。

  • RS66LDN:45・65・85・105
  • RS66LN:45・65・80・100
  • RS66LD:45・65・80・105
  • RS66LE:50・70・85・110

この中では「RS66LD」が定番と言われます。

ベースの弦の太さを選ぶときの基準

様々なベース

ベースの弦の太さが違うと、音の響きや演奏のしやすさが異なります。「どの太さを選べばよいか」と迷ったときは、自分がどのような弾き心地を求め、どのような音色を出したいか考えるのがおすすめです。

ベースの弦の太さを選ぶときの基準について紹介します。

音の響き

重厚感があってパワフルな音を出したい場合は太めの弦、伸びやかで華やかな音を出したい場合は細めの弦が良いと言われます。これは、弦の太さによって、張ったときのテンションが変わってくるためです。

一般に、弦が太いほどテンションが高く、細いほど低くなります。これにより弦を弾いたとき、弦が太い方がどっしりとした響きの音となり、細い方が線の細い繊細な音となるのです。

ただし、「細い弦は出力が小さくアンプに負担が掛かる」「太い弦は首に負担が掛かる」などのデメリットもあります。

音の響きを選ぶときは、アンプや体への負担も併せて考慮しておきましょう。

弾きやすさ

細い弦と太い弦を比較したとき、演奏しやすいのは細い弦です。

細い弦はテンションが低く、弾いたり押えたりするのにさほど力を要しません。軽い力で弾きやすく、比較的扱いやすいといえます。

一方太い弦は、しっかり押えないと音がブレてしまいます。弦が太くなればなるほど弾き心地が固くなり、弦を弾くのも押えるのも大変です。

初心者が弦を選ぶなら、細い弦を選ぶ方が快適に演奏できるでしょう。

また、指弾き派の人は、弦が太過ぎると思うような演奏ができません。ベースの経験年数にかかわらず、細い弦を選ぶ人が多いようです。

ベースの弦を選ぶとき太さ以外に注目したいポイント

ベースの弦の太さは重要ですが、このほかにもチェックしておきたいポイントがあります。ベースの弦を選ぶとき、どのようなことに注目すべきなのか見ていきましょう。

スケール

ベースのブリッジサドルからナットまでの長さをスケールと言います。ベースでは、間違ったスケールの弦を購入してしまうと、弦を張ることができません。

愛用のベースのスケールについて、今一度確認しておきましょう。

スケールの種類は次の通りです。

  • ロングスケール:34インチ(約86.4cm)
  • スーパーロングスケール:35インチ(約88.9cm)、36インチ(約91.4cm)
  • ミディアムスケール:32インチ(約81.4cm)
  • ショートスケール:30インチ(約76.2cm)

このうち最も一般的なサイズは、ロングスケールです。

弦の素材

弦の素材も音質に大きく影響します。出したい音のイメージに合わせて、素材を決めましょう。

弦の素材としては主に「ニッケル」「ステンレス」が一般的です。

ベース弦の素材として最もポピュラーなのがニッケルです。音にクセがなく、音楽のジャンルを問わず使えます。扱いも簡単で、迷ったときはニッケルがおすすめです。

一方ステンレスは、存在感が強く明るめの音が出ます。硬度があるので高音域がよく響き、ニッケルと比較すると華やかな印象です。

どちらがよいかは好みの問題ですが、価格と弾き心地のバランスが良いのはニッケルでしょう。

ベースの弦は自分が「弾きやすい」と思える太さを選ぼう

ベースの弦の太さは1弦が.045、4弦が.100または.105のものが一般的です。メーカーによって「定番」とされる組み合わせは異なるので、いろいろ試して自分の好みを見つけるのが良いでしょう。

またベースの弦の太さは、演奏のしやすさや音の響きに大きく影響します。「ベースを始めたばかり」という人は、太すぎる弦は避け細めの弦で演奏になれるのがおすすめです。

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