ベースは指が短い人でも弾ける?おすすめの対策を紹介
弦の押さえ方
2021/06/20
ベースはネックが太く、フレットの移動も多いため、左手の動きが非常に重要な楽器です。
指が短いと縦横無尽にフレットの上を行き来できない、指に力が入らず弦を押さえられないなどの心配があります。
ですが指が短くてもベースを上手に弾きこなすためのポイントを押さえて練習すれば、弱点を補って理想の演奏ができるでしょう。
ベースは指が短い人でも弾ける?
「ベースなどの弦楽器は指が短いと不利」という言葉は、楽器を演奏しているとよく聞く言葉です。
しかし世間には指が短くても弦楽器を弾きこなしている人はたくさんいます。
ベースも例外ではなく、きちんと練習すれば指が短くても無理なく演奏が可能です。
指が短い人は、まずベースに目を向けてみましょう。自分にとって弾きやすいベースを選ぶ、改良することで、これまでの問題を解決できるかもしれません。
コンパクトなベースを選ぶ
女性や小柄な方におすすめなのがコンパクトなベースです。
そもそものベースのサイズを小さくしてしまうことで、指が届かないという問題を解消できます。
一般的なベースはロングスケールと呼ばれる大きさのものですが、ミディアムスケールやショートスケールのベースはこれよりも5センチから10センチほど小さいです。
実際に弾き比べてみるとその大きさの違いを実感できるでしょう。
ベースのサイズが変わると音の感じも変わるので、小さいベースでも自分の出したい音を出せるかよく考えましょう。
ネックが細いベースを選ぶ
ベースには主にジャズベースとプレシジョンベースがあります。
この二つの内、よりネックが細いのはジャズベースです。
ネックが細いと握りこみやすく、指が短くてもスムーズに演奏ができます。
ジャズベースの中でもさらにネックが細いタイプもありますし、メーカーによっても微妙に太さは変動します。
実際に握ってみて、自分の手にしっかりフィットする太さのベースを選びましょう。
弦高を低めにして演奏する
弦高が高すぎると弦をおさえるのに必要以上に力が必要になります。
指が短くギリギリのところでおさえていると、指先に力が入らず中途半端な音になってしまいます。
理想通りの音が出せない、指が短くて弦をおさえられないと思っている方は弦高を調整してみてください。
弦高を低くすると弦をおさえるのに余計な力が必要なくなり、ぐっと弾きやすくなります。
弾きやすいベースの位置を探す
立って演奏する際に弾きやすいベースの位置を探しておくことも大切です。
低すぎる位置にベースを構えると左手だけでなく右手も演奏しにくくなってしまいます。
反対にストラップを短くしすぎると1フレットまでが遠くなる、力が入りにくくなるというデメリットがあります。
指に力を入れやすい、スムーズに移動させやすい位置はその人のクセや指の長さ、腕の長さによっても大きく違います。
実際に立って演奏してみて、ちょうどいいストラップの位置を探しましょう。
指が短い人がベース練習で陥りやすいこと
指が短くてもベースを上手に演奏できますが、指が長くて大きい人は感じない思いをすることもあるかもしれません。
指が短い人がベースの練習で陥りやすいことを紹介します。
弦をおさえるのに十分な力が出ない
フレットとフレットの移動が速い曲や移動距離が長い曲を演奏すると、どうしても指先のわずかな力で弦をおさえることになります。
しっかりと弦をおさえられないため音がミュートのようになってしまう、中途半端な音になってしまうという悩みは多いです。
これは練習あるのみですが、ベースのサイズを変えたり弦高を調整したりすることである程度解消できることもあります。
指の移動が間に合わない
指の移動が間に合あわずテンポよく音を鳴らせないという問題もあります。
指が長い人、大きい人は普通にできることでも、指が短いだけで大変な思いをしてしまいます。
ですがこれも練習あるのみ。無駄な動きをなくしてスムーズにフレットを移動するにはどんなフォームにすべきなのかをじっくり研究してみましょう。
指が十分に広がらない
ベースの演奏では左手の指を大きく開いて演奏する必要のある曲も多いです。
指が短いと他の人よりもさらに大きく指を開かなければならないため、弾いている内に指や手が疲れる、痛くなることもあります。
事前にストレッチをして指を広げやすくしておくのがおすすめですが、それでも指が疲れてしまう場合は無理をせずに、運指の少ない曲から練習していくのも一つです。
指が短い人におすすめのベース練習法
指が短い人でもベースを上手に弾きこなすためのおすすめの練習方法を紹介します。
自分は指が短いから…と諦めずに、弾きやすいフォームなどを考えて練習してみましょう。
弾きやすいフォームを試行錯誤する
指が短いととにかく左手の移動が大変です。
まずはとにかく、弾きやすいフォームを試行錯誤して編み出していきましょう。
指が短いとその分このフォーム探しに時間がかかってしまいますが、その分無駄のない美しいフォームを習得できます。
指が短い分無駄なくスピーディーに移動することに特化したフォームを作れます。
結果的に指も疲れにくくなり、指が短いことのデメリットをカバーできるようになるでしょう。
ネックの握り方を変えてみる
ネックの握り方は主に2種類あります。
一般的なクラシックスタイルは、親指以外の指で弦をおさえる握り方です。手が小さくても弾きやすく、どの指にも均等に力を入れやすいです。
ベースの練習をする際にまずマスターするのがこのクラシックスタイルです。
もう一つのロックスタイルは、親指でネックを包むように握りこみます。指の移動がしにくくなりますがベースの弦をより強い力でおさえることができるので、力が入りにくい方にはおすすめです。
ネックが細いベースでルート弾きの多い曲を演奏する場合はこのロックスタイルを試してみてもいいでしょう。
肘を前に出すことを意識する
指が短いと、とくに小指で弦をおさえられないことに悩む方が多いです。
小指に力が入らない、小指が届かないという場合はとにかく肘を前に出すことを意識してみてください。
左肘を心持ちぐっと前に出すことで小指が自然とネックに乗ります。
力も入れやすくなり、スムーズに弦をおさえられるでしょう。
常に肘を前に出すことは意識したいポイントですが、とくに弾きにくいパート、小指を使うパートでは一層肘を意識して演奏するようにしてください。
ベースは指が短くても演奏できる!
指が短いから…という理由で弦楽器を諦めてしまう方は多いです。
しかしベースなどの楽器は指が短くても練習次第で問題なく演奏できます。諦めてしまう前に、今一度指が短くてもできる練習方法を探しましょう。
弾きこなすには練習が必要ですが、指が長くて大きい人よりも美しいフォームが身につきやすいなどのメリットもあります。
どうしても弾きにくさを感じてしまう場合は、コンパクトなベースやネックの細いベースなどに乗り換えることもおすすめです。
弦高を調整するなど、指が短くても演奏しやすい環境作り、ベース選びも忘れてはいけません。